自分の才能を見つける

最近話題の勝間和代さんが紹介したため、2001年発行なのに今になって本屋で平積みされている、「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす」を読みました。

簡単に説明すると、人の強みは才能(=資質=その人の行動パターン)と、知識(What と How両方含む)と技術(Howの知識を体系化したもの)によって成り立っており、才能は大人になったら変更不可能だから、自分の才能を知って、それに知識と技術を加えることで、楽しくしかも効率よく強みを育てましょうという内容です。

もちろん自分を知るためだけでなく、企業においても使えるように、従業員が持っている資質に応じてどのような職務を与えればいいのか、どのように対応すればいいのかというアドバイスも書いてあります。

さっそく本書の売りである、「ストレングス・ファインダー」というWebテストを行ってみたところ、私の資質は強い順に「収集心」「回復志向」「着想」「自我」「内省」でした。

収集心とは、「知りたがり」のことで、回復志向とは「問題解決が大好き」、着想は「アイデア好き」で自我は「人から認められたい」、内省は「一人で考えるのが好き」という意味です。

Amazonのレビューにある通り、ぴったり当てられた感じです。実際、ちょっとでもわからないことがあると気になってすぐ調べるし(収集心)、うまくいかないことがあると対応策を考えて実行し、解決されるとすっきりする反面、未解決な問題があるとげんなりするし(回復志向)、アイデアを考えるのも人に話すのも好きだし(着想)、独立心が高く人から認められたいと思っているし(自我)、一人でいるのも考えるのも大好き(内省)です。

これらが組合わされた結果、例えば
「職場改善のアイデアコンテストが開かれる」→今、どんな問題があるのかを見つける(回復志向)→他の企業ではどんなことが行われているかを調べる(収集心)→アイデアを考える(内省・着想)→「アイデアが評価される」→うれしい(自我)
といったことがこれまでにもありました。

逆に、対人的な才能(知らない人と出会うのが好きな「社交性」、主導権を握るのが好きな「指令性」、周囲の人の感情を察する「共感性」、言葉そのままの意味の「コミュニケーション」など)が全くないのでこれまでかなり苦労してきました。

本書によれば弱みは基本的に気にしないで、才能に知識や技術を加えていって強みを伸ばす方に専念しよう、ただコミュニケーションのような各所で重要になる強みは才能がなくても知識や技術を身につけて、困らない程度まで伸ばしなさい、ということなので、(頭ではわかっていても)本に後押しされた気分で、対人関係の能力を強みとして築こうとするのはやめていいんだなーと思えて気が楽になりました。

自分を改めて知る上でも、普段気にしがちな弱点よりも資質に注目し、これを強みに育てることが重要だということを再認識する上でも非常に素晴らしい本なのですが、一点気になるのが、こうした資質をどういう「強み」に育てていくのかの具体例があまり載っていないことでした。一部の資質に関しては事例が載っているのですが、せっかく34の資質があるのだからそれぞれの伸ばし方も書いてほしかった。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
マーカス バッキンガム ドナルド・O. クリフトン
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 37
おすすめ度の平均: 4.0
2 疑問点がいくつか。
5 キャリアのさまざまな段階で役立つ自分を知る力
4 少し例がほしかった・・・・・・・・・・
3 うーむ…
4 好きこそものの上手なれ



そこでちょっと気になっているのが下の本。上記の本の共著者の一人、マーカス バッキンガムによるもので、Amazonレビューによれば具体的なアクションが書いてあるとのこと。買ってみようかな。

最高の成果を生み出す 6つのステップ
マーカス バッキンガム
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 150
おすすめ度の平均: 5.0
5 丁寧で具体的なアドバイスがすごい。読む本というより使う本です。


もっと具体的なタイトルは以下の本。同じく共著者の一人、ドナルド・O. クリフトンの著書。レビューがほとんどついてないのが気になりますが、買ってみようかなと思います。

強みを活かせ!―あなたの才能を伸ばす知恵
ドナルド・O. クリフトン ポーラ ネルソン
日本経済新聞社
売り上げランキング: 59294
おすすめ度の平均: 3.0
3 豚に歌を教えるようなもの